施工前には、始業前点検を行います。点検表に従い道具・工具をチェックします。 施工後は、当社の「ガス圧接自主検査点検表」に従い、施工後の圧接部の検査を行います。 まずは外観検査です。多くの場合は全数検査となります。 目視で圧接部の検査を行い明らかな合格箇所は合格とし、それ以外は器具で測定します。 測定器具はS.Yゲージを用いてチェックします。 判定基準は下記の表になります。
検査項目 |
合格基準 |
合格基準(SD490に適用) |
ふくらみの径 |
1.4d以上 |
1.5d以上 |
ふくらみの長さ |
1.1d以上 |
1.2d以上 |
偏心 |
1/5d以下 |
1/5d以下 |
圧接面のずれ |
1/4d以下 |
1/4d以下 |
折れ曲がり |
3.5°以下 |
3.5°以下 |
焼き割れ |
目視により著しいもののないこと |
目視により著しい |
外観検査で不合格となった場合の処置としては
● ふくらみ→再加熱し、圧力を加えて修正する。
● 折れ曲がり→再加熱し、修正する。
● ずれ・偏心・焼き割れ・へこみ・垂れ下がり・片ふくらみ→圧接部を切り取って再圧接する
次に外観検査だけでは、内部が十分に結合されているかは分かりません。
それを調べる方法が非破壊検査と破壊検査の2通りがあります。
[非破壊検査]
非破壊検査の中でも超音波探傷法と熱間押抜法の2通りがあります。
超音波探傷法・・・接合面に鉄筋の軸方向から送信探触子で超音波波を入射させます。
欠陥がなければ、入射幅接合面を通過し、反射波は返ってきません。
接合面に欠陥があると、入射波の一部が反射しこれを受信探触子でとらえその強さから欠陥の程度を測定する方法です。
熱間押抜法・・・圧接直後の赤熱状態のふくらみを断除去し、圧接部を目視で観察し、
接合部の状態を判定します。接合部の全周を目視で行い、目視ミラーを使用して接合部の裏側などの検査を行います。
両方の検査とも、社団法人 日本圧接協会のそれぞれの資格を持った技術者が行い、高い検査制度を保つようにしています。
[破壊検査]
破壊検査とは引張試験があります。この検査は現場で、抜き取った洪試体を認定された法的試験期間で引張試験にかけ基準通りの強度すなわち母材と同等の強度をもっているかを、厳密にチェックする方法です。